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50年のサイクル
今年初めて町会の班会議に出席した。出席者は高齢の女性ばかりで、改めてこの町の高齢化を感じた。長い人だと、もう40年も住んでいるのだそうだ。我が家や隣家はこの町に住み始めて2~3年。そのまた隣は現在新築中で、越してくればその方たちも新参者。こうして周囲を見渡すと、高齢でその家の住人がいなくなると、すぐに家屋は壊され、土地は売られ、新しい人たちが越してくる・・・最近はそんなふうだ。恐らく何代も続く家なんて、最近は少ないのかもしれない。

それはそれでわびしさを感じるのは私だけか。各家庭に事情があり、土地を売らざるを得ないケースもある。本当は売りたくないのだけれど、親族間でトラブルが発生し、円満に解決するには家も土地も手放すしかない。もし、そんなだったら、とても悲しくなる。あと20年もすれば、もう片方の隣家も向いの家も、取り壊されて新しい人たちが越してくるかもしれない。我が家だってもしかすると・・・

班会議に来ていた高齢者たちは皆そろって言う。「子どもたちとは同居したくない。私が死んだら家族葬を希望する。」彼女らの子どもたちは皆、独立してそれぞれのマイホームを持っているらしい。そんな話を黙って聞いていると、この町の住人の総入れ替えもありうると思えた。いつかこの町も、新興住宅のような現役子育て世代の町になるのかもしれない。

なぜだか、私はそれが寂しく感じてしまうのだ。彼女たちの子どもは跡を継がないのだろうか。余計なお世話だとわかっているから、私は何も言わなかった。でも、50年という短いサイクルで、次々と家が壊されて住人が変わっていくのが、なんだかとっても寂しいのだ。理屈ではなく。
by o-chuck | 2011-02-24 10:38


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